UNINOCO開発裏話【3Dプリント篇】
UNINOCOにまつわる面白い裏話を色々とご紹介していこうかと思っています
(時系列ではなく、テーマ毎に)。
まずは3Dプリントにまつわる話。
いわゆる「3Dプリンター」と呼ばれる家庭用に
普及されつつある小さな機械での製作を想像されるかもしれませんが、
UNINOCOの場合は「造形機」と呼ばれる
1台、推定価格、うん千万円(億単位かも汗?)
という超ハイエンドな機械で造形されています。
製造はINTER CULTUREさんにお願いしました。
(以下の色々な画像提供もINTER CULTUREさん)
UNINOCOは造形機の中でこんな風にできていきます(画像は3Dデータ)。
なんかちょっとこわいw
3Dプリントにも実はいろいろ種類がありまして、
UNINOCOの場合は「粉末造形」という手法を使っています。
粉末状の樹脂(エラストマー)を固めていくことで
つくっていく手法です。
造形機の中に、敷き詰められた樹脂に、
3Dデータに合わせて炭酸ガスを照射し、一層毎に固めていきます。
————-
粉末を敷き詰める
↓
3Dデータに沿って炭酸ガスを照射
↓
データの部分が固まる
↓
また次の粉末を敷き詰める…
————-
という工程が延々と繰り返されます。
製作時間は15時間もかかるとか…。
UNINOCOの製造過程を映像に収めてもらったので、
それを見ると上記の工程が分かりやすいです。
15時間経過後の写真がこちら。粉末の中にUNINOCOが隠れています。
粉末からUNINOCOを取り出して、余分な粉をはらっていきます。
ほとんど遺跡の発掘作業w
これで完成。
ご存知の方もいるかと思いますが、
3Dプリントは実はまだまだ量産には向いていません。
大量生産をする場合、金型をつくった方が、
コスト的にも安くなるんですが
それでも3Dプリントを選んだ理由としては
1)粉末造形による、粉っぽい質感がキノコっぽい!
2)金型による線や跡が、3Dプリントの場合はない。
3)新しいテクノロジーによるものづくりにチャレンジしてみたかった。
という理由です。
理由3が実は大きいかもしれません。
前の投稿にも書きましたが、
おそらく3Dプリントによる量産は世界初!
京都の小さなお店が、そんなことができるなんて、
単純にちょっとワクワクしています。
今日のところはそこまで。
次回は3Dモデリング篇にいこうかと思います。
(つづく)